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#026

2023.09.14

新しい価値観に触れた衝撃。ボランティア活動を通してわたしの価値観は大きく変わった。

短期大学部歯科衛生学科玉川 由理子 さん

短期大学部で歯科衛生士を目指して勉強に励む傍ら、ビーチクリーン活動などのボランティアやSDGsに関連する活動を行っている玉川さん。短期大学部での学生生活やボランティア活動のこと、これからの目標についてインタビューしました。

夢破れて、違う道へ。挫折感を拭えないまま短大に。

わたしは高校の3年間、宝塚歌劇団に入ることを夢見て全力で走ってきました。入学試験に合格するために歌やダンスのレッスン、面接の対策など毎日のように練習して毎年入学試験に挑戦しましたが、願いは叶わず夢を実現させることはできませんでした。

愛知学院大学の短期大学部への道は万が一、夢が叶わなかったときのことを考えて残しておいた道。正直なところ、挫折感を拭えないまま入学しました。1年次の春学期までは、新しい環境に馴染めない上にコロナ禍で、人生のどんぞこだと感じることもありました。しかし、毎日忙しく過ごすことが挫折感から逃れる手段にもなっていて、徐々に短大の環境に馴染めるようになったことで、少しずつ前向きに過ごせるようになりました。

学んだことを活かせる楽しさ。

1年次は座学がほとんどでひたすら知識を詰め込むという感じでしたが、2年次からは実習が増えて授業が楽しく感じられるようになりました。「この知識がここにつながるんだ」と感じることが増え、学んだことを身につけられていることを実感しています。

愛知学院大学の短期大学部は実習の機会が多いので、たくさんの気づきがあり、学びを深められます。先日も保健指導として小学校を訪問したのですが、普段こどもたちと接することがないので、新しい気づきがありました。わたしが思っている以上に子どもたちは色んなことを知っていましたし、子どもならではの質問をされて、とても勉強になりました。例えば、クイズをしたときに「これは難しいかな」と思って質問した「奥歯の役割は何でしょう?」というクイズに対して「すりつぶす」と一発で答えられたり、「歯は何で白いの?」など素朴な質問をされたり。予想外のことがたくさんあって戸惑うこともありましたが、保健指導をしながら、わたしたちも学ぶことが多かったです。

入学当時は無理をして楽しもうとしてましたが、今では自然に勉強も学生生活も楽しめるようになりました。

患者さんに寄り添える歯科衛生士に。

これから更に実習の機会が増えるので、より実践的なスキルを身につける必要がありますが、患者さんに寄り添える歯科衛生士になれるように日々勉強に励んでいます。

歯科衛生士の仕事はマニュアルや教科書で習ったとおりにいかないことが多く、難しさを感じますが、患者さんが求めていることや悩みを感じとって対応できるように実習でそのスキルを磨いていきたいと思います。

「海が好き」だから始めたボランティア。

短期大学部に入ってから、ボランティアやSDGsに関連する活動を始めました。わたしは海が好きなので、子どもの頃から海や自然をきれいにするボランティアに参加していましたが、高校生の頃は活動できなかったので、短期大学部に入ってから再開しました。

例えば「なみまち」というZ世代を中心とする団体によるSDGs活動に定期的に参加しています。
主な活動は自然と触れ合いながら行うビーチクリーン活動。もともと関東・関西で活動していたのですが、愛知県でも活動を開始するにあたって、新メンバーを募集していることを知り、さっそく申込みました。

初めてこの活動に参加したのは新舞子でのビーチクリーン活動です。ただゴミを拾うだけではなく、「サンセット」や「原色コーデ」などのテーマにそったドレスコードを設けたり、活動の後に花火をしたりすることもあるので、楽しみながら活動をしています。

またZ世代が対象ということもあり、年齢が近い参加者が多いので、学外で学生同士の交流ができるのもこの活動の醍醐味です。

1人の100歩より100人の一歩。

「なみまち」の活動以外にも、1年次の夏に日本財団ボランティアセンターが主催する「旅するボランティア」に参加しました。

旅するボランティアとは
「すべての若者に、世界が広がる経験を。」という想いから、2022年の夏からスタートしたプロジェクトです。3泊4日の旅の中では、自然に触れたり、郷土料理を食べたり、その土地の魅力を満喫しながら、旅の途中でボランティア活動に参加します。初めて会った仲間と共に、地元の農家さんの収穫をお手伝いしたり、お祭りやイベントの運営をお手伝いしたり、地元の人々と交流をする中で、参加者は、新しい自分と世界に出会います。
(旅するボランティア 公式ホームページより抜粋)

旅するボランティアは北海道や長野県など活動場所が変わるのですが、わたしは鹿児島県の与論島でのボランティアに参加しました。ビーチクリーンなどの清掃活動や有機農業の手伝いなどを通して地域の方と触れ合うことで、たくさんの学びがありました。

一番印象に残っていることは「拾い箱」です。拾い箱とは“海に漂着したゴミのみ捨てることができるゴミ箱”のこと。“特定の誰かだけが掃除をするのではなく観光客も含むみんなで、海を綺麗にする”という考えから生まれたものです。

この取り組みについて教えていただいたときに聞いた「1人の100歩よりも100人の1歩」という言葉が印象に残っています。『1人の1歩は小さいものでも、100人が1歩ずつ踏み出すことで、「人が来るほど綺麗になる砂浜」を実現することは無理ではない』という言葉が今も胸に残っています。

与論島に設置されている拾い箱。

与論島では「ガザニア」という花の植栽体験もしました。

わたしたち一人一人ができること。

愛知県でビーチクリーンをしているときは漂着ゴミだけでなく、観光客から出されたゴミが沢山見受けられました。愛知県の海は与論島のエメラルドグリーンとは程遠いのが現状です。浜辺には飲み終えたペットボトルや食べ物の包装紙、そしてマイクロプラスチックが沢山落ちていました。

まずは、当たり前の事ですが、自分の出したゴミは自分で処分する。そして、自分のゴミだけではなく落ちているゴミも一緒に拾い、来た時よりも少しだけ海を綺麗にして帰る。一人ひとりが少しずつ行動するだけでも、「人が来るほど綺麗になる砂浜」に近づけられるのではないかなと思います。

遊びに来た人が「海を綺麗にしよう」と意識を持てるように、まずわたしたちが積極的にビーチクリーンに取り組んだり、愛知県の海にも拾い箱を設置したりと出来ることを1つずつ見つけて、取り組んでいこうと思います。

幻の島『百合ヶ浜』は「ヨロンブルー」と呼ばれるほどきれいな海でした。

新しい価値に触れた衝撃。

「旅するボランティア」や「なみまち」の活動では全国から参加者が集まるので、わたしの日常生活では接することがない人との出会いがあります。高校生までの生活で出会った友人は同じような環境で育ってきているということもあり、価値観が似ている友人が多いです。また、短期大学部で出会った友人も「歯科衛生士になる」という同じ目標を持って入学しているので、考え方が似ています。価値観が似ている友人とは話も気も合うので、楽しく過ごせますが、ボランティアで出会う人たちは今まで出会ったことがない価値観の人と出会うので、話を聞く旅に衝撃を受けました。

例えば、大学を休学して世界一周旅行に行く学生や、通信教育を受けながら日本中を点々と移動してさまざまな体験をしている人など、自分では考えもしないような行動や考え方をしている人との出会いがありました。

わたしは頭が硬いところがあり、どちらかというと真面目な性格なので、「こうしないといけない」「○○するのが当たり前」と思ってしまうことがあります。しかし、自分にはない価値観を持っている人と交流することで、「こんな考え方があるんだ」「そんなことができるんだ!」とハッとするほどの衝撃を受け、自分の視野が狭かったことに気づかされます。そして「もっと柔軟に考えてもいいんだ」と思えるようになったことで、自分の気持ちも楽になりました。

与論島で一緒にボランティアをした仲間たちとは今でも交流があります。

「普通」は人の数だけある。

ボランティアを通して今までにない経験をし、新しい価値観に触れることで「普通」は人の数だけあるということを実感しました。似たような価値観の世界で過ごしていると、いつのまにか自分たちの「普通」が当たり前だと感じてしまい、場合によってはそれが偏見になってしまうこともあるかもしれません。

歯科衛生士という仕事は、患者さんの歯や口腔の健康づくりをサポートする仕事なので、偏見を持たずに患者さんの悩みや思いを理解しながらケアをすることが大切です。そのため、ボランティアを通して気づいたこの考え方は、歯科衛生士としても大切な考え方だと思っています。

「何事も経験」これからもボランティアを続けたい。

短期大学部に入学した頃は夢が叶わなかった現実を受け入れられず、落ち込む日々が続いていましたが、今では「もし夢が叶っていたらできなかったこと」に全部挑戦してみたいと思えるようになりました。両親に心配をかけてしまった時期もあると思いますが、今はわたしがボランティアをする度に新しい経験をしていることが、嬉しいようです。先日も母親から「ボランティアを始めてからよく話すようになったね」と言葉をかけられました。母親の口癖が「何事も経験」なので、その言葉のとおり、迷うなら何でもやってみようと思っています。

今、挑戦してみたいことは学生のうちに海外ボランティアに行くことです。まだ漠然とした目標ですが、チャンスがあったときに海外に行けるように歯科衛生士の勉強と並行して英会話の勉強もしています。勉強とボランティアの両立は忙しいですが、「1人の100歩より100人の一歩」の考えを胸に、たとえ小さな一歩でも自分にできることにこれからも取り組んでいきます。

これからも愛知学院大学のホットなトピックスを配信して行きます。
お楽しみに!
また今後、取り上げてほしいテーマなどありましたら、
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