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#046

大学で過ごす時間を充実させたいという思いから、「学生みんなに楽しさや感動を届ける」ことを目指し、学生主体の団体を立ち上げた松原さん。実績もなければ運営経験もなし。それでもゼロから構想と議論を重ねて創設し、設立後はイベント運営で苦労しながらもインパクトを残して認知度を高めました。新たな「カタチ」で濃密な大学生活を実現させたこれまでについて、経済学部のある名城公園キャンパスでインタビューしました。


「講義が終わってすぐ帰る」。そんな大学生活で終わってほしくない、みんなも自分も。

振り返ると僕の大学生活の始まりは、とても静かでした。人見知りだったため、入学から2ヶ月ほど友だちができなかったのです。講義に行っても話しかける同級生もなく、グループ活動があっても関係が進展することもない。あちこちで友だちの輪ができている様子を見て、後ろ向きな気持ちになった時もありました。それに、名城公園キャンパスは日進キャンパスと比べ、部活・サークルの数が少なく、大学内での活動頻度は週1回程度。そのため講義が終わればすぐに大学を出て帰宅したり、アルバイトなどに行ってしまう。そんな在学生たちの状況を変えられないだろうか、という思いが沸々と湧き上がってきたのです。


小学生から変わらない「喜ぶ顔を見るのが好き」「変えたい」という思いが土台に。

人見知りとはいえ、実は小学生の頃からいろんなことに好奇心旺盛な性格で、クラスのお楽しみ会を企画したり、学級委員をやってみたり。高校では演劇部と生徒会に入り、両立しながら休む間もなく活動しました。どんなに忙しくてもやりがいを感じられる日々が楽しくて、2年生の後期には立候補して生徒会長になりました。学校の活性化に向けて「変革したい」という思いはより強くなり、まず全校生徒にアンケートを実施。生徒からの要望や意見を踏まえ、生徒議会や職員会議でプレゼンもしました。意外と大人数の前でも緊張しない性格みたいで(笑)。立ち消えになっていた自動販売機の設置、校則の改定、新たな学校行事の企画・運営などにも取り組みました。

在任中はコロナ禍で、生徒会活動にも様々な制限が及びました。特に地域の人たちと交流できなくなったため、「地域貢献プロジェクト」には力を入れました。その1つがポスターコンクール。全校生徒から感染対策の啓発ポスターを募集し、優秀作品を高校近くの駅や地域の福祉施設などに掲示していただきました。他にも、地域の皆さんとオンラインや来校していただいて一緒に授業も作りました。視覚障がい者の方に参加いただいた時には、SDGsの考え方をベースに、障がいがあっても平等かつ安心して生活するにはどうするとよいかなど、生徒と地域の方が共に考え、共有しました。普段の授業では得られないことをたくさん学び、視野が広がるのを感じました。

学校内外の活性化や交流につながる活動にチャレンジし続けたことで、実践してみる大切さ、そこから得られるものの大きさを実感しました。こうした経験をもっと応用的に、深く学ぶことができれば、将来の選択肢が広がるはず。いくつかの大学のオープンキャンパスに参加した中で、特に愛知学院大学の経済学部は地元の企業や行政と連携した講義や活動が積極的に行われ、高校での活動に通じるものがあって魅力的でした。さらに、現代社会の諸問題を様々な角度から読み解き、解決する力を磨く学びが多数!就職を見据え、実社会で役立つスキルや必要な考え方が身につく点はもちろん、率直に「学んでみたい!」と感じたのが決め手になりました。しかも、一緒にオープンキャンパスに参加した親が自分以上に「アイガク推し」になっていて(笑)。家族の後押しもあり、第1志望で受験・入学が決まりました。


構想1年。みんなに楽しさや感動を届ける学内公認団体「AGUエンターテイメント」を設立。

講義を受けて帰るだけの日々に、「何かしたい」という思いは消えるどころか高まるばかり。2年生の秋に意を決して、名城公園キャンパスの活性化を目指した学生主体の団体設立について、所属するゼミの武内先生と経済学部長の吉田先生(当時)に相談しました。先生方の前向きな協力とアドバイスを受けながら、満を持して学生課に申請。しかし「経済学部に特化した活動」という理由で認可を得られませんでした。悔しさはありましたが、冷静になって「やるからにはやり切る」というマインドで、再申請に向けて準備を始めました。この時にはすでに何でも話せる親友もでき、僕の考えや思いに共感してくれた仲間が10人も集まっていました。仲間の協力と経済学部長の後押しを受け、きちんと企画運営できることを示す「実績」を作るべく、オープンキャンパスの学科イベントを学生だけで実施させてもらえることになりました。

参加する高校生や来場者の皆さんに、楽しんでもらいながら大学での学びや学生生活などについて理解を深めてほしい。そこで仲間と考えたのが「参加型企画」。当日、様々な質問・疑問を投稿できるQRコードを会場内に提示し、投稿された質問に在学生がリアルタイムで答えていく形式で行いました。参加者からの質問数は250件にものぼり、教室内は大盛り上がり!参加者の笑顔を見て、オープンキャンパスの新たな形を作れたような手応えを感じました。

この実績をもとに、団体として何を目的にどんな未来を目指すのかを示した理念、運営ルール、活動スケジュールなど、設立に必要な設計図をゼロから見直して構築しました。何度も事務室に通っては修正を重ね、2024年10月1日に設立願を再提出。約1年間の準備期間を経て、11月に正式に「AGUエンターテイメント」を設立できました。

▲(写真左)正式に認められたことを示す書面。
(写真右)活動するために教室を予約すると、電子掲示板に「AGUエンターテイメント」と表示されて感動したそう。同時に「いよいよここからが本当のスタートだ」と身が引き締まったという松原さん。


設立初のイベントは、集客も時間設定も進行も全てが足りないことだらけだった。

設立から2ヶ月後の12月。AGUエンターテイメントで初めて企画・運営した『P1グランプリ』を開催しました。「学生みんなの“伝えたい”が結集したプレゼンの祭典」をテーマに、参加者がプレゼンテーションを行い、NO.1を決める大会。初開催ながら11チームが参加し、大盛況になることをイメージしていたのですが、蓋を開ければ、観客不足に長丁場といった課題だらけのイベントになってしまったのです…。

課題の1つが「集客」でした。名城公園キャンパスの中で最も広い講堂を会場とし、350名の来場を見込んでいました。ところが実際は、想定を大幅に下回る150名ほど。設立間もない団体が初開催するイベントだからこそ、来場促進に何よりも注力すべきでした。先生方や学校の全面的な協力のもとで実施できていた高校時代とは違い、学生が必ず参加するわけでもなく、来場する「動機づくり」が明らかに不十分でした。

そしてもう1つの課題が「時間」です。1チームのプレゼン時間は10分。全11チームの発表、審査員の方々からの各チームへの講評、結果発表、その他オープニングや様々なアナウンスなどを含めると、計3時間の長丁場になってしまったのです。休憩なしでぶっ通しで進行してしまったことが、来場者の皆さんに疲労や集中力の限界を招いた一因だったと思います。

最初から最後まで見てくださる人が少なく、参加者にも来場者にも寄り添った企画づくりができていなかったと部員全員が痛感。翌日すぐに反省会を開きました。メンバーからは「(イベントも部も)これではもうダメ!」という厳しい意見が出ましたが、部としてリーダーとして、大事にしたかったのが「とことん意見や気持ちを出し合う」こと。僕自身、強いリーダーシップがあるわけではないので、メンバーの技量や良さを引き出して、いいものを作りたいと思っていました。白熱した議論のおかげで、「みんなが笑顔になるイベントにしたい」という部員の気持ちを確かめられた反省会になりました。


責任を背負ったから行動1つ1つの重みが増し、次に果たしたい目標も見つかった。

悔しさを教訓に、次回に向けて改善点を明確にし、計画を練り直そう。そう気持ちを新たにした中、大学の経営企画室から『愛知学院創立150周年記念イベント』の企画運営の打診をいただきました。しかも『P1グランプリ』を見てくださったということで、いろんな意味で驚きました(笑)。概要を聞くと、10月の平日の夜、日進キャンパスで照明と音楽でシャボン玉を飛ばすショー「ナイトバブル」の開催は決まっていて、そのイベントを盛り上げるステージの企画・運営・出演者の調整などの依頼を受けました。

そもそも人が集められるのか、名城公園キャンパスで普段過ごす自分たちが、準備はもちろん、当日きちんと実施できるのか?不安がよぎりましたが、失敗を経験した今こそ挑戦する意味があるかもしれない。部内でそんな思いも含めて共有すると勇気が湧き、引き受ける決断ができました。イベントの構想や設計について話し合いを重ねた結果「多くの学生が自然に関われる形にしたい!」という方向性で一致。キャンパスや学食を活かして2週間開催する「スペシャルウィーク」と、非日常的な時間を味わう「スペシャルナイト」を組み合わせた構成を提案。企画も通り、実施に向けて本格的な準備が始まりました。

『I LOVE アイガク』と題した150周年記念イベント。学祭のような決まったフォーマットのないビッグイベント故、ゼロから設計図を作り、企画を練り、必要な資料やマニュアルなどを準備し、学内外の調整し…と、息つく暇もないほど膨大な業務に追われる毎日でした。さらに部内で、何を・誰が・どう進めるのかといった役割分担なども細かく決めながら同時に形にしていく。これまで経験したどのイベントよりも全ての業務が濃密で、リーダーとして「組織マネジメント力」が大いに鍛えられました。

打診から開催まで、長いと思っていた9ヶ月間はあっという間に過ぎ、いよいよイベントがスタート。平日でしたが講義が終了すると来場者が増え始め、各キャンパスからシャトルバスで足を運んでくださる人もいるほど。メイン企画のナイトバブルでは、盛り上がりが最高潮になり、終了後には「最高!」「楽しかった!」「愛知学院の学生で良かった!」と声をかけていただきました。心から感動しましたし、この達成感は今でも忘れられません。


「愛学生のために」から始まったはずが、様々な挑戦を誰よりも楽しんで駆け抜けた4年間。

実は150周年イベントの準備と並行して、社会連携センターの「シャチ活」のチャレンジ応援金に応募。地域の小学生を対象にした『アイガクみんなと一緒に夏休み』という企画でプレゼンテーションし、採択されたのです。P1グランプリの反省を活かすべく、近隣の小学校にチラシを配布したり、SNSやホームページなども活用して広報したりと、集客活動には特に力を入れました。

愛知県と名古屋市の教育委員会からの後援もあって、参加した小学生と保護者の方々は5日間で139名!学習支援プログラムに加え、環境に配慮したキャンパス内の施設を見学・体験するSDGs体験プログラム、キャンパスのフロア全部を活用した脱出ゲームやビンゴ大会などを最終日に実施。大学生以外を対象にした企画は初めての挑戦でしたが、「大学生と勉強できてよかった」「楽しかった!」という声をたくさんもらいました。この瞬間がやっぱり嬉しいですし、部としての実績が増えたので、来年度も継続できるよう後輩たちに引き継いでいます。

また、所属する武内ゼミの活動も楽しみの1つでした。先生の専門は「労働経済学」。多様な働き方をする労働者に対して、労働時間・賃金・職場環境などの労働に関わる要素がどのように影響して問題を生み出しているか。その関連性をデータから読み解き、問題の本質を捉えるゼミの内容に強く興味を惹かれました。もともと日本の労働問題に興味を持っていた中でも「教育が賃金に与える影響」についてクローズアップし、2年の秋から4年までデータ分析やプレゼンテーションを通じて理解を深めていきました。データ分析力は様々な学問や社会で応用できますし、メンバーそれぞれの考え方や価値観に触れ、AGUエンターテイメントでの活動とはまた違った視点を養えたように思います。

学内アルバイトでは、講義がスムーズに進行するための準備やサポートをするSH(スチューデントヘルパー)にも挑戦しました。日本や世界の「今」を分かりやすく解説してくださる池上彰特任教授の講義を担当した時には、講義の前後に毎回少しだけお話しさせていただき、先生のジャーナリストとしての姿勢を身近に感じることができ、勉強になりました。
並行して地元のラーメン屋でのアルバイトも4年間続けました。店長と話すうちに僕の好奇心旺盛な性格や経済学部で培った知識やスキルを見込まれ、店の広報や券売機の操作など、任される仕事が広がりました。こうして学内外ともに視野が広がる経験がたくさんできました。

▲150周年記念イベント終了から1週間後、MKC愛学祭が開催。AGUエンターテイメントも企画や模擬店を出店しました。全てが同時進行の過密スケジュールの中、こだわって作った「リアル脱出ゲーム」は企画部門1位を獲得!たくさんの来場者のみなさんに楽しんでいただけたそう。

▲名城公園キャンパス(MKC)で開催する学祭の企画・準備・運営を行うMKC愛学祭実行委員会では、全部署をまとめる幹部を務めました。

▲各学科代表の学生が、愛学や学部学科の魅力を伝える「PR大使」。松原さんは2年間、所属する経済学部経済学科の魅力発信に取り組みました。


「イノベーション」できたのは、<アイガク>が挑戦できる・応援してくれる環境だったから。

第1志望だった愛知学院大学に進学し、学内公認団体AGUエンターテイメントの構想、設立、活動で走り回った大学生活は「青春」そのものでした。設立当初は10名程度だった部員も、わずか1年で70名以上。活動が学生に認知されて「自分たちも大学生活を楽しみたい!」と思う学生が増えた証だと思っています。困難を乗り越え、数々のイベントを成功させることができたのも、学内外の関係者の方々や部員のみんなの支えがあったからこそ。僕が仕事を抱えすぎると「大丈夫?」「手伝うよ!」と声をかけてくれた部員のみんなの優しさに、グッと胸が熱くなったことが何度もありました。

「もう一度、団体の立ち上げをやってみない?」と聞かれたら、「やりたくない」と答えると思います(笑)。それくらい大変でした。それでも、AGUエンターテイメントの設立とリーダーを務めたことで、1つ1つの行動に対する責任とその重さを実感し、成長し続けることができた4年間でした。部の次のリーダーも決まり、これからの活動と活躍が楽しみでなりません。

1万人以上の学生が在籍する大学の中で、特に経済・経営・商・法学部のある名城公園キャンパスは、起業や公務員を目指したり、僕のような新たな団体を立ち上げる学生など多種多様で、たくさんの刺激を受けました。学部学科での学びはもちろん、課外活動で得られた新たな発見、仲間といった「一生ものの財産」を作ることができました。

愛知学院は「自分イノベーション」という言葉をリアルに体現できる場所。たくさんの仲間がいて、多くの刺激を受けながら、イノベーションを実現した僕が言うから間違いはありません!長いようであっという間の大学生活。ぜひ振り返った時に笑顔になれる学生生活を送ってほしいなと思います。


これからも愛知学院大学のホットなトピックスを配信して行きます。
お楽しみに!
また今後、取り上げてほしいテーマなどありましたら、
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