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関わりあったすべての人に感謝
プレジデント
近藤 大輔 さん
商学部 卒業
三重県四日市市出身。1992年3月愛知学院大学商学部経営学科を卒業。大学時代は情報処理研究会に所属しており人間関係や組織のまとめ方などを学ぶ。アルバイト先であった東海衣料株式会社に入社後、販売営業、品質管理などを担当。その後、代表取締役に就任。現在は、三重服育研究会を立ち上げ、服育の普及に取り組んでいる。
三重県四日市市西浦2丁目6-3 http://www.tokaiiryo.com/
昭和36年8月に創業。学校制服、体育衣料品、企業制服、ユニフォームなどの企画・製造・卸をおこなう。県内外の小中高約68校の制服を仕立てる地域密着型の企業。学生服を通じて、心が豊かになる教育環境の創造と、制服販売による地元四日市の活性化に貢献している。
人間力を育んだ大学時代
大学時代は、サークルやゼミの活動が印象に残っています。情報処理研究会に所属し、検定の勉強をしたり、夏合宿などに参加したりしました。120人近くいたので、いろいろな人と関わる機会があり、人間関係を多く学んだと思います。サークルの仲間とは今でもゴルフやボーリングなどをして会っていますよ。ゼミでは、担当教授の紹介でいろいろな企業の講演会に参加しました。それがきっかけで自分がなりたいもの、やりたいことを考えるきっかけをもらえたと思います。
教育環境をよくするお手伝い
アルバイト時代、入学式に制服を着て晴れやかな笑顔で登校している生徒たちの姿にやりがいを感じていました。夢や希望をもって羽ばたいてほしいと思っているので、就職や入学の時期など、制服を通してそのお手伝いをできることがうれしいです。
その後、社長になり、経営を学ぶなかでその思いは若干変化しました。そもそも東海衣料は何屋なのかと考えるようになりました。弊社は学生服屋というよりは、子どもたちを教育する教育現場に役立つ服屋として社会と関わっています。私たちは、生徒が安心して授業を受けられる制服、先生が授業しやすい制服、安心安全に登下校ができて保護者が見送ることのできる制服を作りあげてきました。こういった視点で見ると、ただ制服を販売する会社ではなく、教育環境をよくするお手伝いをする会社であるべきだと感じました。
教育環境がいい地域になれば、住民も増え、街の活性化にもつながります。制服づくりを通し、街づくりにも貢献できる会社でありたいと決意しました。さらに制服メーカーとして、生徒たちの青春の1ページを飾るお手伝いをしたいという気持ちも忘れずに仕事をしています。
自由を履き違えないことが大切
4年ほど前から続けている「服育」の普及が今後の目標です。服育は、服装を通して社会やTPO(※)などを学ぶことです。自由の幅が広がり、見た目で判断しない世の中と言われていますが、社会に出るとやはり見た目で判断される場面もあります。社会に出ると、まわりからどう見られているか、どうあるべきかを自分で考えなければなりません。大人になるということは自分がその時、その場所に相応しい服装を考えられる人間になることだと思います。自由は大切ですが、自由を履き違えないことも服育を通じて伝えていきたいです。
※TPO:Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字をとった略語。時と場所、場合に応じた服装・態度・方法などの使い分けを意味する
人から感謝されることを
大学はサークルやゼミなどで、幅広い世代の人たちと関わる機会がたくさん生まれます。大学は学びたいことを学ぶだけでなく、そういった場所で人との関わり方や集団のまとめ方なども学ぶことができます。積極的に人と関わり、勉強以外の「社会勉強」もしてください。また、人間は人から感謝されることに生きがいを感じる生き物です。それを意識して働き出すと、人間としてよりよく成長できると思いますよ。