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#014

2022.10.11

オーストラリアで経験したワーキングホリデー。世界中の人との出会いを通じてイノベーションし続けた2年間。

文学部英語英米文化学科新海 奈々 さん

高校生の時に経験した短期留学をきっかけに英語や海外の文化に興味をもち、長期留学に行くことを決意した英語英米文化学科の新海さん。2年間のワーキングホリデーを通して積極的に海外の人と交流して学びを深め、語学力と行動力を身に付けて帰国。この経験を未来につなげていきたいと考える新海さんにインタビューしました。

短期留学で受けた衝撃が海外のことを知りたいと思うきっかけに。

わたしが英語に興味を持ったきっかけは洋画です。洋画が好きでたくさんの洋画を観るうちに外国や英語のことをもっと勉強したいと思い、高校生のときにニュージーランドへ3週間の短期留学に行きました。
初めての留学は短い期間でも言葉の壁の高さや文化の違いを痛感しました。日本で英語を勉強していても現地に行くと話したいのに話せない、伝えたいのに伝えられないことが多く、もどかしさを感じました。そして何より驚いたのは日本とニュージーランドの文化の違い。お弁当一つとっても全然違いました!日本ではキャラ弁が流行るほどしっかりしたお弁当をもってくる人が多いですが、ニュージーランドでは「空腹を満たせればいい」という感じで、軽いお弁当の人が多かったです。リンゴを丸ごとビニール袋に入れて持ってくる人がいたときは驚きました。ちょっとしたことですが、日本では当たり前と思っていることでも外国では違うことが沢山あることを痛感した出来事です。
短期留学を経て、英語だけではなく外国の文化のことももっと学びたいと思ったときに愛知学院大学の英語英米文化学科を知って「大学に行くならここだ」と思いました。

オーストラリアでは色々な国の友だちができました。

海外への強い思いがすべての行動の原動力。

短期留学した後「次は絶対に長期で海外に行こう」と決めていました。長期で海外に行くなら勉強しながら働けるワーキングホリデー(以下ワーホリとする)にしたいと思い、ワーホリの受け入れが寛容なオーストラリアに行くことを決意しましたが、ワーホリは両親に反対される可能性がありました。両親を説得するためにすべて自分で計画。講義の履修や休学のことを考えて、オーストラリアに行く目標を2年後に設定しました。2年間勉強しながら貯金をするためにアルバイトもして、エージェントにも一人で行って・・・
すべて1人で準備をするのは本当に大変でしたが、海外に行きたい気持ちが強かったので行動し続けました。
初めて両親に長期で海外に行きたいと伝えたときはやっぱり反対されましたが、2年前から計画して貯金も含めて準備をしてきたことや海外に行きたい強い思いを伝えると最終的には理解し、応援してくれました。

オーストラリアではたくさんビーチに行きました。

オーストラリアの人はとにかくポジティブ!経験することのすべてが楽しい!

オーストラリアは世界中の人たちがワーホリや留学で訪れるので、自分の行動次第で世界中の人たちと交流できる国です。わたしはオーストラリア、フランス、台湾、韓国、フィリピン、サウジアラビア、ベトナムなど10ヵ国以上の人たちと交流しました!学校やアルバイト先でも交流できますが、一番交流できたのはホームパーティです。日本ではあまり馴染みがないですが、オーストラリアでは頻繁にホームパーティが開かれています。そこで友だちから新しい友だちを紹介され、また違うホームパーティに招待される―という流れでどんどん繋がりができて、あっという間に交流の輪を広げることができました。
また、仕事や生活に対する捉え方も日本とは違い、オーストラリアで過ごすうちに自分の考え方も変わりました。例えば、仕事に対する捉え方。日本では「真面目に働く」「休みがとりにくい」という声を耳にしますが、オージー(オーストラリア人のことを指す)はいい意味で肩に力が入っておらず、楽しみながら働いていてとにかくポジティブ!日本では働くことに対して「大変」「忙しい」とマイナスなイメージがありましたが、オーストラリアで働くことで仕事に対するイメージが変わりました。
その他に犬の散歩や、ランニング、ジムなど早朝から行動する人の多さにも驚きました。日本でも朝活はありますが、朝活という言葉ができるほど「特別なもの」、「頑張ってするもの」ですよね?オーストラリアでは健康のために頑張って運動するというよりは、自然と体を動かして、色々なことをポジティブに考えて、ストレスをためない生活をしている印象がありました。
たくさんの国の人と交流しながら仕事も勉強も楽しめて、オーストラリアでの2年間は毎日が充実していました。

たくさんのホームパーティに行って多くの国の人たちと交流を深めました。

オーストラリアでは想定外のことの連続。

楽しいオーストラリアでの生活にも想定外のことはたくさんありました。
現地に行ったのは2020年3月。すぐに新型コロナウイルスの影響を受けてしまいました。講義はオンラインに切り替わり、思うように外出できず、これからどうなるのか心配でした。オーストラリアはコロナ対策が早く、次第に元の生活を取り戻せましたが、コロナよりも大変だったのは、原因不明のウイルスに感染したこと。その頃はまだ語学力が十分ではなく、心細かったことを覚えています。現地通訳のフォローを受けて入院はできましたが、原因がわからないのでとても不安でした。また、当時はラズベリーファームで働いていたので「ビザをとれないかもしれない」という気掛かりもありました。オーストラリアは88日以上季節労働をすると、ワーホリのビザをさらに1年延長(セカンドビザ)することができますが、ビザのことを考えると入院が長引かないか心配でした。結果的にすぐにファームの仕事に戻ってセカンドビザを取ることができましたが、あの時は毎日思い悩んでいました。
ファームに戻れたものの、そこでの仕事は体力的にも環境的にもきつかったです。暑い中、屋外で5~6時間ひたすらラズベリーをピッキング。また日本人は自分しかいなかったので、コミュニケーションをとるのも大変でした。しかし、今思うと一番語学力を鍛えることができたのはこの経験でした。日本人の仲間がおらず、甘えられる人がいない分、語学力を伸ばすことができました。
英語を話せないと現地での仕事が限られてしまうので、ファームで語学力を伸ばせたことが、結果的にその後のオーストラリアでの生活を更に充実させることに繋がりました。

ファームでピッキングしたラズベリー。

憧れのバリスタになるためにカフェで働きながらスキルを磨く日々。

オーストラリアでは色々な仕事を経験しましたが、一番楽しかった仕事はバリスタとして働いたことです。オーストラリアはコーヒー文化が根付いていて、早起きなオージーがオシャレなカフェでゆったり朝のひと時を過ごす姿をよく目にします。オーストラリアは日本よりも遥かに多くのカフェがあり、海の前にカフェがあるのが当たり前。また、日本よりもコーヒーにこだわっているので、お店によってコーヒーの味が違い種類も豊富です。毎日のようにオシャレなカフェを目にしながら、色々なカフェを利用するうちにコーヒーにすっかり魅了されてバリスタに興味を持ち始め「いつかバリスタになれたらかっこいいな」と憧れを抱きました。バリスタの技術を身に付けるために、まずは日本人が経営するカフェで働きました。出社前にコーヒーや焙煎、ブレンド方法などを勉強して、コーヒーの淹れ方やエスプレッソマシンの操作、ミルクの泡立て方などを教えてもらいながら、技術を磨きました。そして一人前に認められてからはオージーが経営するカフェでさらに接客や技術を学びながら「バリスタ」として働きました。言葉の壁や文化の違いがあり大変な思いをすることもありましたが、とても楽しくてやり甲斐のある仕事でした。帰国のために退職するときは、プレゼントをいただく程、仲良くなったお客様もいたので、とても名残惜しかったです。

広くてオシャレなオーストラリアのカフェ。

バリスタとして働いたカフェで接客中。

自分でデザインしたラテアート。バリスタとしてたくさんのコーヒーやラテアートを作りました。

フレンドリーなネイティブの先生とのコミュニケーションから学ぶオージー英語。

オーストラリアでの生活を楽しめたのは、大学でネイティブの先生と交流をしながらオージー英語や文化に慣れることができたことが大きかったです。同じ英語でも国によって発音や表現が違ったり、独特の訛りやスラングがあったりします。そのため、それを知らずに海外に行っていたら、コミュニケーションをとるのにもっと苦労したと思います。英語英米文化学科は、ネイティブの先生や海外経験が豊富な先生も多いので、ワーホリに行く前にたくさん相談できました。入学した頃は自信がなく、自分から先生に話しかけられませんでしたが、とてもフレンドリーな先生のおかげでいつの間にか話しかけられるようになりました。そして積極的に授業に参加できるようになっていました。愛知学院は留学やワーホリをサポートする国際交流センターやEnglish loungeという誰でも気軽に楽しく英語でコミュニケーションをとって、英語力を磨くことができる場所があるので、留学など海外に興味がある方はサポートを活用するとより海外生活を楽しめると思います。

オーストラリアでは自然や動物ともたくさん触れ合いました。

学びをどこまで深めるかは自分の行動次第!海外に行くことで見についた行動力。

オーストラリアに行って学んだことは、すべては自分の行動次第ということ。当たり前のことかもしれませんが、身をもって理解しました。日本では意見が無いときやわからないときは黙っていれば、誰かがフォローしてくれることが多いですが、海外ではそうはいきません。オーストラリアに限らず海外は自己主張が強く、自信がある人が多いので、自ら発言して行動していかないと置いていかれるだけ。片言やジェスチャーで何とか伝えようとする人たちばかりの中、わたしも伝える力や根性がつき、メンタルも強くなりました。現地にはたくさんの日本人がいるので、日本人同士で勉強し合うこともできます。しかし、わたしはあえて外国人の中に飛び込んでいくことを選択しました。その結果、語学の上達スピードが上がり、たくさんの文化に触れることもできました。学びを深めることも海外生活を楽しむこともすべては自分の行動次第です。

一つのことを続ける努力をすること。それが必ず未来につながる。

今のわたしがあるのは、高校生のときに巡ってきたチャンスを掴んだから。わたしはAO入試という自己推薦型の入試で入学しました。AO入試は高校生までの経験を今後どのように生かしていくのかということをアピールする必要がありますが、わたしは3年間続けたチアリーダー部での活動のことをアピールしました。チアリーダー部は体力が必要で上下関係も厳しい部活でしたが、そこで培った諦めない気持ちを今後の大学生活で生かし、留学する意思があることを伝えました。
一見オーストラリアのことと部活動は全く繋がらないことのように感じるかもしれませんが、高校生の時に続けた部活があったから、推薦で大学に入学するチャンスを掴むことができました。そして、大学で勉強する過程でオーストラリアに興味を持ち、ワーホリでオーストラリアに行こうと決意したことが今につながっています。その時は何が未来につながるかわからなくても、努力し続けたことは、いつかきっと未来に繋がります。

2年間オーストラリアで過ごすことで、自分の興味に素直に従い、意思を持って行動する力と自信がつきました。これからもこの経験と学びを未来につなげていきたいと思います。

これからも愛知学院大学のホットなトピックスを配信して行きます。
お楽しみに!
また今後、取り上げてほしいテーマなどありましたら、
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