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#024

2023.07.28

学生時代の挑戦が将来につながる。
ボランティアを通してやりがいを見つけた学生生活。

経済学部経済学科大町 公祐 さん

子どもたちと活動を共にするボランティアを通してやりがいを見つけたと語る大町さん。ボランティア活動を始めた理由やどのような活動をしてきたのか教えていただきました。また希望の職種で内定をとることができた大町さんにどのように就職活動をしてきたのかインタビューさせていただきました。

金融を学ぶため経済学部に入学。

わたしが経済学部を選んだ理由はもともと計算が好きだったこと、そして金融業界に興味があったためです。愛知学院大学の経済学部は名古屋の中心地で経済学が学べること、池上彰さんの講義を受講できることを知って、面白そうだと思い入学しました。入学時、将来は金融関係の仕事に就くことをイメージしていましたが、まさかまったく違う業界で就職することになるとは思いもしませんでした。

コロナ禍で学校に通えない日々。

わたしが大学に入学したときはコロナ禍だったので、講義のほとんどがオンラインでした。自宅で講義を受けて課題やレポートを提出する毎日。7月になりテストを受けるために学校に来て、初めて先生と対面したときは「本物の先生だ!」と感じるほど、学校は遠いものでした。

入学当時は外出することもできず、ただ家で過ごすだけの毎日でしたが、そんなときにふと「このあり余る時間を誰かのために使えないか」と思い、ボランティア活動について調べることにしました。そして、まっさきに目に止まったのが「名古屋YMCA」のホームページでした。

YMCAとは
“キリスト教精神に基づき、人々の交わりを通じて精神、知性、身体の向上をはかり、人格を築き、社会や隣人に奉仕できる人びとを育成することを目的とした非営利の公益法人です”
(引用元:名古屋YMCAホームぺージ)

このホームぺージの中で「ユースボランティア」という子どもたちの活動や成長を支援する学生を募集していることを知り、さっそくボランティア活動の体験に申し込みました。

子どもたちと一緒に自然を満喫しながらボランティア活動をしています。

一緒に活動しているユースボランティア。とても仲がよく協力して野外活動を作り上げています。

子どもたちとの触れ合いを大切に。

初めてのボランティアは名古屋市の庄内緑地で子どもたちが参加する「ネイチャービンゴ」をサポートするという活動でした。「ネイチャービンゴ」とは自然の中にあるものを集めてビンゴをするゲームのこと。例えばビンゴカードにカモの絵が書かれていたら、一緒に池に行ってカモを探したり、桜の木が書かれていたら桜の木を探したりして自然を散策しながらビンゴゲームをします。

このときは子どもたちが30人くらい参加していたので、5〜6人ずつのグループにわかれて、それぞれにユースボランティアが入って一緒にビンゴを楽しみました。

初めてのボランティアでしたが、子どもたちと触れ合う時間がとても楽しくて「これからもこの活動を続けたい」と思ったことがきっかけで、ボランティア活動を始めました。

野外活動も感染症対策をとらなければなりませんが、子どもたちはどんな環境でも心から楽しんでくれています。

ユースボランティアも野外活動やキャンプなどを子どもたちと一緒に楽しみます。

YMCAでは地域への社会貢献や乳幼児教室、体操などさまざまな活動が行われていますが、わたしが主に活動しているのは野外活動です。野外活動には年中児の4歳〜中学生までの子どもたちが参加していて、年齢に合わせた活動ができるように3つのグループにわかれています。わたしは小学1年生〜2年生が入る「リーフ」というグループを担当していて、1年かけてさまざまな野外活動を支援しています。主な活動は月に1回の野外活動と、夏と冬に開催されるキャンプに参加すること。

夏はキャンプ場でキャンプファイヤーを楽しみます。

キャンプでは子どもたちと一緒にごはんを作ることもあります。

「自分たちで考えたこと」が子どもたちの「楽しい」につながる喜び。

毎月の野外活動では、あらかじめ決められたテーマに合わせて、すべてわたしたちユースボランティアが企画・運営します。例えば7月は「川」というテーマが決まっているので、安全性や移動手段などを考慮して近隣の川について調べて、実際に下見に行きます。そしてユースボランティア同士でいろいろな案を出し合って、安全性を考慮しながらも子どもたちが楽しめる企画を約2カ月かけて考えていきます。

野外活動の企画は簡単なことではありませんが、「もっとこうしたら子どもたちが楽しめるかも」「この前のアクティビティがとても人気だったから、今回もやってみようか」と、案を出し合いながら企画するので、わたしたちも楽しみながら取り組んでいます。

クイズラリーをしながらみんなで楽しく探検!

野外活動ではユースボランティア同士で協力してさまざまな企画をしますが、印象に残っている活動の一つが名古屋市の小幡緑地(おばた)で行ったクイズラリーです。ただのクイズラリーでは子どもたちが飽きてしまうかもしれないと思い、キャラクターとストーリーを作り、そのストーリーにそって小幡緑地を散策しながらクイズラリーをすることにしました。

そして、小幡緑地にちなんでいて、子どもたちが覚えやすい名前にするために「バタヤン」というキャラクターを考案。さらにクイズラリー用の地図を作り、その地図をもとに散策して所定の場所につくとクイズができるというルールを作り、グループごとにみんなで楽しめるように工夫しました。

クイズの内容は「小幡緑地にいる絶滅危惧種の名前を探せ!」「池にいるカモの数を10秒で数えよう」「人間知恵の輪を作って20秒以内に解こう」など頭で考えるだけではなくて、体を使って子どもたち同士で協力できる内容を盛り込んだところ、どのクイズにも一生懸命取り組んでいました。またユースボランティアがバタヤンのキャラになりきってクイズを出すので、クイズのたびに子どもたちは大喜び。子どもたちもユースボランティアもみんなが楽しんでいる姿を見て、このボランティアのやりがいを感じました。

子どもたちの成長が嬉しい!ボランティアの醍醐味。

小学1年生〜2年生の子どもたちの成長は目覚ましく、どんどんできることが増えていく姿を見届けられるのはこのボランティアならでは。野外活動に初めて参加する子どもたちの中には、電車の乗り方や公共交通機関での基本的なマナーを知らないケースもあり、そこから教えなければならないこともあります。しかし、改札に入る時の切符の使い方、公共交通機関でのマナー、公道での歩き方や子ども同士での関わり方など会うたびにできることが増えて成長を感じることができます。

基本的に1年間同じ子どもたちと活動を共にするので、中にはとても慕ってくれる子もいます。先日も1年生でYMCAを卒業する子が手紙を沿えて、目をうるませながら感謝の気持ちを伝えてくれたときは、わたしも胸が熱くなりました。

子どもたちとのお別れは寂しいですが、この手紙を受けとったときは嬉しかったです。

ボランティアを通して自分のやりがいを見つける

大学に入学した頃は金融系の業界で就職しようと思っていましたが、ボランティアをすることで人と関わって、人の役に立つことにやりがいを感じることに気づきました。人の役に立つ方法は間接的でもできますが、わたしは自分の行動が誰かの喜びにつながり、その反応を直に感じられる仕事がいいと思い、陸運業やサービス業、小売業など直接的に人と関われる職業を意識するようになりました。

いよいよ始まった就職活動。参加したインターンシップは20社以上!

3年次から始まった就職活動では、様々な業種や仕事を知るために、20社以上の企業のインターンシップに参加しました。インターンシップの内容は企業によってさまざま。1日だけのものもあれば、数日間かけて仕事を体験するというものもありました。中にはグループディスカッションを行う企業もあるので、就職活動の練習のような体験ができることも。

インターンシップに参加したことで学生では知りえない仕事の実情やホームぺージやパンフレットだけではわからない企業の雰囲気を知ることができましたし、人事担当の方に名前を覚えていただくチャンスにもなりました。学校、ボランティア、アルバイトにインターンシップと忙しい日々でしたが、とても学びが多く将来につながる経験ができた時期でもありました。

キャリアセンターを活用して内定をつかみとる。

就職活動中はたくさんキャリアセンターに通いました。キャリアセンターでは求人情報や資格取得支援、履歴書の添削や面接指導などたくさんの支援を受けられます。そのため、わたしは何度も履歴書の添削を受けて、たくさん面接練習もしていただきました。もちろん企業によって面接の方法や質問される内容は異なりますが、面接練習で学生時代の経験や自分の思いや考えを言葉にすることに慣れていたので、どのような質問に対しても落ち着いて対応できるようになりました。

内定をいただいた企業の面接ではボランティアを3年間続けてきたこと、自分たちで野外活動を作り上げてきたことなどを評価していただけたので、ボランティアも就職活動も全力で取り組んできたことが実を結んでよかったです。

キャリアセンターは学科担当制でいつも同じ人に相談できます。

コロナ禍ではなかったら今の自分はない。

コロナ禍の影響で入学当時に思い描いていた大学生活とは異なりましたが、コロナ禍でなかったらこんなにもボランティアに励んで、そこにやりがいを見つけることはなかったと思います。わたしの性格から想像すると、学校に毎日通えていたらゼミやサークルなど学校でできることに励んで、ボランティアに時間を割くことはできなかっただろうと思います。わたしの学生生活はコロナ禍の影響を大きく受けましたが、悪いことばかりではなかったと思っています。

ボランティアの経験を社会で生かしたい。

わたしが内定をいただいた企業は小売・サービス系の業界であるため、人のために行動することが大切になる職業です。そのため、ボランティアで培った主体性や協調性、企画力を生かして、社会で活躍していきたいと思っています。今は転職する人が増えていますが、わたしは次々に新しいことをするよりも、身に付けた知識や能力を伸ばして継続する方が得意な性格です。そのため、内定先で長く勤めて培った経験や人脈を広げることで会社にも社会にも貢献できるようになりたいと考えています。

これからも愛知学院大学のホットなトピックスを配信して行きます。
お楽しみに!
また今後、取り上げてほしいテーマなどありましたら、
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